「Vision」を創り、共有するのは人類の証し? ~ラスコー展で膨らむ妄想~
国立科学博物館で開催されている
特別展「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」
に行ってきました。
芸術の始まりともいわれるラスコー洞窟壁画の展覧会。勿論、本物ではありませんが実物大のレプリカ(再現壁画、ラスコー3と呼称するそうです)の圧倒的な迫力に大感動。
教科書などでお馴染みだったはずなのですが、「洞窟の中」で観る印象はこれまでと全く異なり、いつの間にやら、2万年前に壁画を描いた人々と気持ちがシンクロするような不思議な感覚に。素晴らしい壁画に感心し、驚いたということもあるのでしょうが、「なるほど、当時ここにいた人たちはこんな風に感じていたんだなぁ」と自然に受け入れている自分!(それが大いなる誤解だとしても)
「何で2万年前の人と、シンクロするんだろう?」
むくむくと興味が湧き、公式図録や、ラスコー壁画×人類(クロマニヨン人)の頭の中検索ワードで引っかかった(≒面白そうな)書籍を購入。インプット量を増やして、理解を深めようという魂胆です。
『ヒトの起源を探して』イアン・タッタソール著
「壁画の明らかな特性とその複雑な並べ方を考え合わせると、この作品がただの具象作品ではないことが急に分かってくる。これは象徴なのだ。・・・ 今日の人類に何よりも共通しているものが一つあるとするなら、それは象徴的な能力だからである。・・・私たち人間は・・・かなりの程度まで脳が作りだした世界の中で暮らしている」
「・・・象徴化の感性がヒトの歴史のかなり古い段階ですでに芽生えていた・・・その中で最も洗練され、丹念に仕上げられた初期の表現がクロマニヨン人の芸術作品だったのだ。」
ふむふむ、これはかなり腹落ちする説明だなぁ。ご先祖様の象徴化の表出として残った壁画を見てシンクロするのは、同型(系)の象徴化プロセスを自分の中に持っているからですね。
『ラスコー展 公式図録』
「ヒトに次いで知能が高いとされるチンパンジーに筆を持たせても、規則性の乏しい線を描くのがせいぜいで、彼らがモノの形や記号(表象)を描くことはないという。つまりそこには、他者が鑑賞する価値を生み出そうとする意志や工夫が見えず、その意味ではチンパンジーは芸術活動を行っていないのである」
ほほう。チンパンジーは絵が描けないと。つまり何かを表現して自分以外の別の”個体”に見せる/共有するということが、ヒトの特徴ってことですね。ラスコーの壁画が「鑑賞する価値」を生み出そうとして描かれたものかどうかは、分かりませんが、ビジュアル化するってことの行為そのものに、「観る人」として共振したのかも。
『第三のチンパンジー』 ジャレド・ダイアモンド著
「野生のチンパンジーにもっと余裕ができ、絵具をつくる能力をもちあわせていれば、恐らく彼らも絵を描きはじめるようになるだろう。」
あれれ、こういうことをおっしゃる専門家もいるんだ。じゃあチンパンジーにも同じようにシンクロを感じる場面に出会うのかなぁ。うーん、そうは思いたくない自分がいるのも確か・・・。
先週、「The Vision Boost Workshop」に(運営側でしたが)参加したのですが、その時の印象が、急にラスコー壁画のシンクロ体験とつながりました。
Visionの持つパワーと、逆にそれがいかにもろいもので、保持し続けることが難しいのかを実感したのですが、学んだのは、世の中を変えていくようなVisionをかかげ、そこに共鳴してくれる人をどれだけ持てるかが、Visionを支える一つの大きなポイントということ。
そうか、ここがラスコーの壁画に自分がシンクロした理由の一つかも。
2万年前に、「Vision」(≒想い/意図)を描いた人がいて、そのVisionに共鳴しちゃったんだね。実際の意図は知らなくても、感覚として「いいね!」が共有できたということではないかな。
待てよ、そうなると、ヒトの進化って、そろそろまずいかも。
例えばAIでもなんでもいいけど、ヒトが考える以上の「Vision」を描く存在がでてきて、「これ、いいね!」って多くの人が思えるんだったら、ヒトは象徴化なんかしなくてもよくなっちゃう。
そうなるとヒトも主役から落っこちって、単なる端末(センサー)になっちゃうよね。既に無目的(≒無自覚)に、例えば歩きスマホとかお勧めコメントで日常の「選択」をしている人、溢れいてるし。
しかし、別の視点でみれば、これって新たなヒトの進化にもつながるのかも。
時間や場所を越えて、Aさんの体験をXさんが、メディアなど通さずダイレクトに共有できるような一つのネットワークとしてつながるとか。時空を越えた一つの集合体としてのヒトの誕生ってなことになったりして。
ラスコーの壁画と、感動のワークショップの影響で、妄想が膨らむ膨らむ♪
これこそが、人類の証ですね・・・多分(^^;)
AIにはできないこと? 生活者視点でビジネスを考える
昨日は「地域で活きる! 第3回 ともに成長する企業編」というテーマで、東大和市にある中小企業大学校東京校にてビジネストさんと一緒にワークショップを開催しました。
ゲスト登壇者は、非営利型株式会社Poraris(http://polaris-npc.com/)ファウンダーの市川望美さんと代表取締役の大槻昌美さん。
主に働くお母様方を中心に、地域での「仕事作り」や「働く場/スタイル」の提供など「様々な仕組み創りに取り組んで」おられ「未来におけるあたりまえのはたらき方」を創ることをミッションとされています。
予想?に反して、参加者のほとんどが男性! しかもバリバリのビジネスマン経験をお持ちの方が多く、企画側としてもちょっとびっくり。そのおかげか、ビジネスマン的勝手な思い込みに気づくなど、とても学びの多い時間となりました。
「地方創生」とか「地域活性化」といった話題は、今やビジネス話題の定番の一つです。「よそもの、ばかもの、わかものの視点が大切」とか「地域にある今は見えていない”資源”を活用して」とかいったことは、ちょっとかじった人ならすぐにコメントできます。「まずはその地域の課題に着目して」といったアプローチも王道です。ところが、こうした取り組みの結果として、各地域で似たような「プロジェクト」が乱立して市場を食い合い、関係者の疲弊と不満だけが蔓延していくという光景が、結構な確率で見られるのも事実です。
昨日のポラリスさんからのお話や皆さんとの意見交換から学んだことは、
「生活者視点という肌感覚」
の大切さです。
以下は自分が欠けているなぁと思った「肌感覚」にまつわる視点です
1.「地方」だとか「地域」と呼ばれる共通の場所は日本全国のどこにもない
地名は勿論、気候風土、そこに住んでいる方々が全て異なるのに一律で考えがち
2.「地域」の中にある多様性を理解していない
都会に住んでいる人は〇〇だ。主婦の方は△△で困っている…本当?
3.「生活」の時間軸が部分的、断続的
週末暮らすところ、寝に帰る、地域行事に参加…それだけ?
4.「家族」としての役割、成長
奥様や子どもがそれぞれに地域コミュニティの顔を持っている!
そして何より
5.「地域」のことをほとんど知らない/好きなところを言えない自分…
「地域で活きる!」をテーマに3回続けてきたワークショップでしたが、「生活の場」という視点が綺麗さっぱり落ちていての議論が、一番リアリティなかったんだなぁと感じ入ったしだいです。
これって、AIには持てない視点かもしれませんね。ビッグデータからの帰納法的発想ではなくて、「これ今日かけてると困るじゃん」という肌感覚にによる演繹的発想。
うーん、一番勉強したかもしれないぞ私…元が低すぎたってことですねw
インフルエンザになって色々思ったこと
★志事創業社のHPでの掲載に加えて、こちらでのブログも再開することにしました
正月明けの三連休。まさかのインフルエンザにかかってしまいました。
記憶では過去20年以上はかかっていなかっただけに、「生涯免疫」でもできたんじゃないのかと勝手に高をくくっていたのですが、そんなことはありませんでした。
仕事の約束などもキャンセルすることとなり、この場を借りてするお話ではありませんが、本当申し訳ありません。
熱も3日たってやっと平熱近くにまで下がってきたので、これからぼちぼちと挽回していきたいと思います。
(自分としては)高熱にうんうん唸っている時に、わけわからん夢を沢山みました。例えばこんなシーン。薄緑色のワゴン車に一人乗りこんだところ、自動運転になっているようで、車が突然動き出します。ダッシュボードには様々な数字やら図形やらがきらめいているのですが、肝心の外の様子がちっとも乗っている自分には見えません。一体この車はどこに向かっているのか知りたくて「どこに行くの?」と尋ねても誰も何も答えてくれません。どこか目的を持って動いている様子なんですが、そこがどこか良く分からないという、何とも不安な状態。で、動きが止まったので降りてみると、何と亡くなった祖父母の家のガレージ。
夢判断とか夢占いでもしてもらったら、面白い(あるいは怖~い)解釈でもしてくれそうですよね。人間の深層心理というか、想像力というか、本当にてんででたらめで、これがまた楽しいのかもしれません。
はい、ただ単に苦しく寝ていたと言えない負けん気が、このような文章を書かせてもらっています(^^;)
ありがたきはこういう時にも、近くにいてくれる人がいること。本当に人は一人では生きていけませんね~。
今年(こそ)健康第一を実践!
【特報】志事創業社のHPが「こっそり」オープン(^^)/
Day 1Y+350
もうすぐ創立2周年を迎える弊社ですが、遅ればせながら、先日ホームページを(こっそり)立ち上げました♪
こちらが、志事創業社のホームページのURLになります!
お気づきの方はいないと思いますが、age100という言葉を入れてあります。
これは、100歳まで生きることが当たり前になってくる世の中で、
「歳を重ねるごとに人生を豊かにする大人を増やしたい」
という弊社の理念を、どどーんと表現しておきたいという意図です。
まだまだ「会社案内」の域を出ていませんが、一歩一歩、Age100 の人生を豊かにしようと思われる方々に、参考になるような情報やネットワークなどを提供できる「場」にしていきます。
IT製造業出身のわりに、今一つアナログな私を、デジタルコミュニケーションのプロフェッショナルとしてサポートいただいているのが、インディ株式会社代表の浜島さん♪
これから、色々とアイデアと手を加え、ル・コルビュジエ設計の「国立西洋美術館」のような”無限成長(美術館)”を目指していこうかと。
とうことで、だいぶ気負って自分でハードル上げてしまいました。
訪問件数が、たとえ一日一桁でも、本当に必要とされている方とつながれる「場」にしていきます!
Age100.ing、盛り上げていきますので、どうぞよろしくお願いします!(^^)v
Web page(ホームページ)はシニア起業の必須アイテム?
Day 1Y+339
何と11月というのに東京で雪!
こんな天候の中、引っ越し(志事創業社のHP(ホームページ)作成)作業中です♪
インドア作業だから天候は関係ないとも言えますが…
実はその昔、HPはシニア起業家にあまり必要ないのではと、しっかりこちらのブログに書いたことがあります。
営業ツールの効用とは? - シニアリーマンリアル起業日記 「志事」を創業しよう!
「起業のアイデア整理に丁度良いから、HPやリーフレットの案は作るといいよね~」といった程度のことを言っておりました。
で、今回いかなる心境の変化?があったかというと、
その壱
まず、弊社に興味をちらりとでも持ってくれた方が、検索できないんです。HPがないと。そうすると、「あら、ちゃんと実在して活動してるのかしら?」ってなことになっちゃうわけですね。
「え? そんなことも知らなかったの?」と突っ込まれそうですが、これ、SNSでのやり取りが常態化していると意外に盲点なんです。
世間様にオープンに看板出している気がして、実は知り合いの方だけに案内している。「お友達」や「いいね!」が沢山集まると、ついついそこが「世間」になってしまうのですが、これが勘違いなんですよね。
その弐
HPがないと、記録が全然(わかりやすい形で)残らないから、「累積」効果がほとんどないんです。
例えば、「今日こんなすごい学びがありました~」とツイッターやfacebookに掲載しても、どんどん「流れ」ていっちゃうんです。あのトピックスを深めたいと思っても、どんな話だったか本人の自分すら詳細に覚えていない! ましてそれを見ていただいた方に改めてご意見聴くなんてことはまずできません。
瞬間的に盛り上がることはできても、長くジワジワと継続するには、やはりHPのようなアンカーになる媒体が必要だと。
その参
新しい試みを、手軽に実践できる!
妄想に近いような企画も、まずは自社のHPでなら、ハードル低くトライしてみることができることに気が付きました。
例えば、新しいテーマでイベントを開催しようとすると、会場手配,内容企画,告知,当日の運営まで相当なパワーが必要ですが、HPなら一人ででも展開できますよね。
勿論、「誰からもフィードバックがない!」ということもありますが、同じことはリアルイベントでも起き得るし、何よりフィードバックがないというフィードバックを相当なパワーかけた後にもらうと、年寄りにはかなりきつい(爆)
他にもいくつか「改心」した理由があるのですが、この3点だけとっても、HPってシニア起業には必須アイテムって気がします。
「世間が狭くなりやすい」
「物覚えが悪い」
「体力低下気味で無理のきかない」
方にうってつけの媒体ではないかと思うのですが、いかがですか?
え? そんな輩と一緒にするな?
はい、すべて私の怠惰がなせることでした。
さて、今週にはまずはオープンですね。もちろん、そこから先が本当のチャレンジなんですけど(^^)/
ただいま引っ越し中です!
Day 1Y+334
「おっと、ついにブログ中断か?」
とお嘆きの方が、何人いるかは存じ上げませんが、ちゃんと弊社志事創業社は稼働しておりますし、私も生きていますよ~(笑)
実は、こちらのブログ、もうすぐ引っ越しします!
新居ができることになったんです♪ いえいえ、オフィスを構えるとかいう話ではなく、いよいよ3期目を迎えるにあたり、ちゃんとホームページを作ることにしまして、そちらにブログも引っ越すことにしたのです。
オープンまもないホームページに、何もブログ記事がないのも寂しいので、少し新居のほうに書きながら準備などしているところだったんです。
「志事創業社」のホームページは、ブログに加えて、会社案内やらサービス案内など弊社からのお知らせが中心での運用となりますが、早々に「活き活きと志事されている方々」に突撃インタビュー等挙行して、その内容などもお伝えしていく予定です。
いわゆる「オウンドメディア」でやつですね……バズっちゃったかしら(^^;)
ご関心のある方は、今から時々「Age100.tokyo」とURLをダイレクトに叩いていただくか、「志事創業社」で検索ください(…あ、これだとまだ検索結果上位には来ないか) 近々、こっそり?リリースされていると思いますので。
引っ越し祝いは、落ち着いたところで実施できたらいいなぁと思っておりますw
(ちなみにこちらのブログもしばらく並列していきますので)
では新居の方でも、どうぞよろしくお願いします!
「道楽の覚悟」 成功するシニア起業の秘訣?
Day 1Y+290
おお! もう10月ではないですか。
開業準備に向けて長期休暇を取ったのが一昨年の今月。
そうか2年になるのか。
その割には、まだまだ事業という状態になっていないな。
お届けする「プロダクトライン」もはっきりしていなし、売り上げも出たとこ勝負。
あぁ~、いつになったらシニア起業家として実績が伴ってくるのだろう…。
うーん悩める。
なんて悶々としていたら、とある方より一喝されちゃいました。
「あなた何のために起業したの? お金欲しかったんだったらそのまま会社にいたら良かったじゃない。道楽がしたかったんでしょ!」
ひょえ~っ!! 何もそこまでおっしゃらなくても。
道楽って、そりゃぁないでしょ…うん? 待てよ。
意外に良い視点をいただいたような気がしてきたぞ。
「道楽:(道を解して自ら楽しむ意から)①本職以外の趣味などにふけり楽しむこと。また、その趣味。 ②ものずき。好事(こうず) ・・・・」
広辞苑第三版より
もともとやりたいことをチャレンジしたくて始めたこと。
食うための働くだけではないものを求めて、(当時の)本業以外を楽しもうと決めたんだから、こりゃぁまさに道楽だわ。
そう思ったら悶々も晴れて、起業当時のわくわく感が舞い戻ってきました。
そうです、だからこそ甘い! と言われるんですよね。
資金繰りに苦しんで夜も眠れないことや、売掛金がぶっ飛んで胃に穴があくような経験とか、そんなんで事業家が育っていくことは知っているんです。
でも、シニア起業家って小さくコツコツのスタイルもありなのかなと。
不思議なもので、肩から力抜いて臨むと、アイデアとかやるべきことがはっきりしてくるんです。
「力でねじ伏せない熟練の技を見せたる!」
てな感じ。
…とは言え、「道楽」では迫力でませんし、お客様に申し訳立たないですね。
自然体に見える立ち居振る舞いの中にある本気の覚悟。
シニア起業の成功の秘訣はその辺なのかなと思いました。
まだまだ精進中です(^^;)