シニア起業こそ「温故知新」♪
Day +293
うっかりすると、季節を感じる機会を逃しやすい今日この頃。それでもしっかり秋のシーズンがやってきました。秋と言えば「食(食べるだけ)」「スポーツ(応援するだけ)」「芸術(観るだけ)」が定番の私ですが、10月になってから「旅」(出張)の秋となっています。
先週は、新潟の燕三条(正確には燕市と三条市)に行ってきました。
燕三条は、鍛冶の伝統を受け継いだ金属加工業で有名なのですが、今回は「工場(こうば)の祭典」という催しの見学です。実は燕三条に参上するのは(^^;)、今年二度目。前回は春のタイミングでしたが、そこで見聞きしたことがあまりに鮮烈な印象でした!
0歳起業家の前は30年余り製造業に在籍していたのですが、燕三条にて、まだまだわかっていなかったんだなぁと気づかされました。
「美術工芸品ではなく、愛着を持って使っていただける日常品をお届けしたい」
「買った時が一番でなく使い込んでからの味も楽しめるものを作りたい」
「硬いだけでは駄目で、柔らかい部分と合わせていくことが大切」
などなど、ともかく職人でもあり経営者でもある方々のお話が、凛として力強いんです。"ものづくり”の醍醐味をまさに感じるしだいです。いや、巷言われる、モノづくりとかコトづくりとかいった単純な区分けのような話ではなく、もっと深い精神的なものが含まれた、それでいてこれからのビジネスの根幹に関わるような話なんです。
古いいものを頑なに守るという姿勢ではなく、新しい挑戦をいとわない。それでいて伝統の良さを残す。簡単そうだけど、とっても難しいことですが、実際、燕三条では欧州市場を独力に開拓したり、新進デザイナーとコラボして独自商品を企画したり、事業経営はスピーディーでアグレッシブです。
・・・書き出したらきりがないですね。学ぶべきところは、横文字のニューコンセプトだけではなく、先輩たちの営みにあるんだなぁと思った次第です。
「歳を重ねるごとに学びは深く面白くなる」
そう教えて下さった方がいましたが、まさにシニア世代こそ「温故知新」の姿勢で先人に学ぶのが良いですね。
*掲載の写真は燕三条のマンホールの蓋です
**今回のコラムは「環境新聞」の2015年10月7日に掲載いただいたコラム(CSR進化論)を下敷きにしています(^^)