フラッグシップモデル&スタンダードモデル
Day +220
あれよあれよと真夏になりました~。毎日暑い~っ‼
そんな季節に(脈絡はないですが)、10年ぶりにいわゆる白物家電品を購入しました。近年「爆買」品目として有名になった、炊飯器です。昔メーカーに所属していたせいか、ともかく家電品購入に関しては結構時間かけて、プライスと機能バランスを納得いくまで購入前に調べるんです。
と言いつつ、調べ方は定番化。3つの商品シリーズ(プロダクトライン)をメーカー毎に比較してみるだけ。まずは、各社のフラッグシップモデルから。今回の炊飯器ですと各社10万円台!のモデルが相当します。当然、この価格帯のモデルは調査対象となるものの、実際の購入モデルはこの下のミドルエンド、いわゆるバリューモデル。フラッグシップモデルのベーシックな機能が搭載されていて、お買い得感満載(に見える)モデル群です。今回の炊飯器を例にとると6万円前後。そして、この下にシンプル機能のローエンド(あるいはエントリー)モデルが大抵用意されているので、こちらを最終チェック。これで、各社の特長とお買い得モデルの違いが鮮明にわかってくるというわけです。
実は、このフラッグシップ→バリュー→エントリーというのが、商品ラインの王道(基本戦術)になる…というのが昭和メーカーマンの認識です。利益はどこでとるかというと、実はバリューモデルというケースが多いんですよね。フラッグシップモデルはショーウインドウ的なものでして、意外に儲かるようで儲からない場合が多い。エントリーモデルも、量が出る割には利幅が薄い。つまり、真ん中モデルを買っていただくために、上と下をあえて作っておきますという感じなんです。私も今回、まんまとメーカーの思惑通りに「バリューモデル」を選ばしていただきました。
これって「0歳起業家」にも参考になると思うんですよね。しかしながら、なかなかにとりにくい戦術だよなぁと思ったしだいです。プロダクトラインを3つも用意するなんて余裕ないですし、そもそもモデル展開できるほどの「汎用性」持った仕様が定まらない。ある意味オールカスタムモデルって感じで商談進めて行くわけですから。エントリーモデルのようなとっつきやすさで、フラッグシップモデルのような満足感を…。カスタマーファーストは「0歳起業家」こそ実施せざるを得ないってことですよね。
ところで、購入した炊飯器の満足度ですが…いやぁ、これは旨い! さすがに10年の日本メーカーの進歩を実感しました、失われた10年? 炊飯器はそうでない! と私は声を大にして言いたいです。
我が社の10年後も、めっちゃ楽しみです(^^)